前回の「効果が実証されている見出しの型(1)」に引き続き、効果が実証されている「広告の見出しの型」を紹介していきます。
ぜひ見出しを考える時の参考にしてみてください。
役に立つ情報を提供する
人は自分にとって役に立つ情報や、自分の悩みを解決する情報など求めています。
本や新聞・ニュースなどの記事を読むのは、自分がまだ知らない新しい情報を収得することが目的だから。
役立つ情報を提供する見出しにすることで、人々の注目を集めコピー本文へと誘導します。
(例)「こんな言葉使いの間違いをしていませんか?」
【基本型】
・役立つ情報や悩みを解決する具体的な内容
エピソードを伝える
人間はフィクションやノンフィクションを問わず物語(ストーリー)を読むことが好きです。
見出しを何らかのストーリー仕立てにすることで、多くの注目を集めることができます。
(例)「英語の成績1だった私が、たった3ヶ月で英語が話せるようになりました」
【基本型】
・体験エピソードの具体的な内容
・客観的な事実をエピソード風にする
「〜する方法」をいれる
人は自分がやりたいことの方法だったり、自分の興味のあることについて学びたいという気持ちがあります。
何かのやり方を教える「〜する方法」とすることで、相手にとって読みたいと思う見出しになります。
(例)「自分の顔の形に似合うメガネを選ぶ方法」
【基本型】
・(説明)+「方法」
・(説明)+「選び方」
・(説明)+「使い方」
「どうやって」「このように」「どうして」を入れる
「このように」「どうやって」というワードと、何かの成果に繋がるやり方や失敗に繋がる具体的な内容を組み合わせることで、成果や失敗までの経緯や方法がわかることを示します。
(例)「どうしてこんな簡単な方法で肩こりが改善するのか?」
【基本型】
・「どうやって」「このように」「どうして」+成果や失敗
「理由」「なぜ」をいれる
起こっている物事にはなんらかの理由が存在しています。
「なぜ〜なのか?」や「〜する理由」など、原因と結果を説明する見出しにすることで、その理由を知りたい解明したいと思っている読み手の注目を集めます。
(例)「あなたが夜中に何度も目が覚めてしまう理由」
【基本型】
・「なぜ」+(それに繋がる理由)
・「〜な理由」
「どれ」「どの」をいれる
人間は、「どれ」や「どの」など、「どれですか?」という言葉を投げかけられるとついつい考えてしまう生き物です。
読み手に「このようなことで」と投げかけることで、興味関心を引きます。
(例)「どの色が自分に合うのか知っていますか?」「このようなことでお悩みではありませんか?」
【基本型】
・「どれ」「どの」+(悩み)(商品)(サービス)など
「他に」「誰か」をいれる
(例)「透き通るような白い肌になる方法を知りたい方は他にいませんか?」
【基本型】
・他に〜したい方はいませんか?
・〜人は他にいませんか?など
「求む」をいれる
「求む」という言葉は「何に対して求めているんだろう?」とついついその先が知りたくなる、読み手の興味を引く効果的でとても強力な言葉です。
求人広告でもよく見かける見出しの一つです。
(例)「求む、がっつり稼ぎたい人」「急募!人と話すのが好きな方」
【基本型】
・「求む」+(具体的な内容)
「これ」「この」で始める
「これ」「この」という言葉を使うことで、宣伝したい商品やサービスに注目を集めます。
(例)「これが新しいスキンケア方法です」
【基本型】
・「これ」「この」+(商品)(サービス)(事象)
理由の「〜だから」をいれる
原因と結果を結びつける言葉の「〜だから」を使って、原因や結果を強調します。
(例)「家の中を快適空間にすることは、家族みんなにとって大切なことだから」
【基本型】
・結果+「〜だから」
・原因+「〜だから」+結果 など
仮定の「(もし)〜なら」「(もし)〜しても」をいれる
この先を想像させる言葉の「もし〜なら」を使って、起これば嬉しい幸せな未来や、避けたい未来を読み手側に想像させます。
特に日本人は「失敗したくない」という損失回避思考が強いので、避けたい未来を想像させることは効果的です。
(例)「もしこの先もずっと独身だったら?」「もしもあなたが本気で成長したいなら、この本が力になります」
【基本型】
・「もし」+(商品)(サービス)(具体的な対応策)など
「アドバイス」という言葉をいれる
「アドバイス」という言葉を使って、この見出しの先にあなたに役立つ情報がありますよと読み手側に伝えます。
また「アドバイス」というニュアンスを含む表現を使うことも効果的です。
(例)「新人へのアドバイス」「初めて犬を買う人が知っておくべきこと」
【基本型】
・「アドバイス」+(情報)(対応策)など
・「〜のコツ」
・「〜のヒント」など
証言スタイルにする
基本的に消費者にとってみれば広告は鬱陶しく信頼も低いものです。
証言風の見出しにすることで、商品やサービスを使用した人の主張として信頼性を高める見出しにします。
(例)「私がなぜダイエットに成功したのか聞いてください」
【基本型】
・問題や成果+証言
読み手を試す質問をする
人は、質問をされるとその答えを考えてしまうクセがあります。
読み手側に直接クイズを投げかける見出しにして答えを考えさせることで、見出しのその先に意識を向けさせることができます。
(例)「あなたはこの漢字テストに合格できますか?」「この絵の人がなぜ困っているのか、あなたにはわかりますか?」
【基本型】
・状況など+質問
1ワードの見出しにする
1語のみで伝えたいことを短的に伝えます。
しかしこの1語の見出しが効果的なのは、適切なターゲット選定ができていることが前提となり、難易度が高めな見出しの型です。
しかし適切なターゲット選定がきちんとされていれば、小スペースの広告枠でも目立たせることができ、とても強力で効果的な見出しになります。
(例)「減量」「ダイエット」「ヘルニア」「法律」など
【基本型】
・キーワード
2ワードの見出しにする
1語では伝えたいことができない場合、2語の見出しにします。
(例)「今だけ、割引価格」「ポイント、5倍!」
【基本型】
・キーワード+キーワード
3ワードの見出しにする
3語使えば2語以上に内容を伝えることができます。
3語使いはリズムが良いので、人の記憶にも残りやすい見出しになります。
(例)「旨い、安い、早い」(吉野家)「今なら、今だけ、今こそ!」
【基本型】
・キーワード+キーワード+キーワード
今はまだ買わないように伝える
広告の見出しはたいていの場合、商品やサービスを「買ってください!」と伝えるもの。
読み手側も売り言葉には慣れているものです。
しかし、その逆の「いまはまだ買わないでください」と否定形から入ることで「え?なんで?」と好奇心をかきたてて注目させることができます。
「買わないで」以外でも、「決して1人では見ないでください」や「行ってはいけない場所」などの否定形の言葉もよく使う型になります。
(例)「注文する前にまずはこれを読んでください」
【基本形】
・否定形+メッセージ
広告主から読み手に直接語りかける
売り出している側の広告主自らが読み手と同じ視点にたって語りかける型は、読み手にとって一気に親近感を感じる見出しとなります。
「実は…」「ここだけの話…」のように、友人や知り合いにカジュアルに語りかけるイメージです。
(例)「実は、70%の人が他人の口臭が気になったことがあるって知ってましたか?」
【基本型】
・口語、語り口調+情報
特定の個人やグループに呼びかける
ある特定の人たちに呼びかける見出しは、商品やサービスの見込み客が絞られている場合に有効な型です。
見込み客に語りかけるような見出しにすることで読み手側に「自分のことだ」と反応してもらうことができます。
(例)「どうしても事業を成功させたいあなたへ」
【基本型】
・特定ターゲットの特徴+メッセージ
質問形式にする
軽いタッチの会話調で疑問形式にすることで、読み手の関心を引きつけます。
(例)「セコム、してますか?」(セコム)「あなたの腸内環境は大丈夫?」
【基本型】
・会話+疑問文
ベネフィットを事実と数字で伝える
商品やサービスを利用することで得られるベネフィットを数字と事実を組み合わせて伝える型は説得力を与えることができます。
(例)「たった1ヶ月で理想の体型に導きます」
【基本型】
・事実+数字