「KPI」は、マーケティング戦略に欠かせないものになり、特にデジタルマーケティングにおいて、KPI設定は頻繁に使われています。
今回は効果的な目標設定をする上で覚えておきたい「KPI」について解説していきます。
マーケティングで耳にする機会が増えてきた「KPI」
ビジネスで達成したい目標がある場合、どうすればその目標を達成することができるのか?目標達成までの具体的な進捗状況を具体的に計測する指標となるのがKPIです。
また、同じくマーケティングを実行する上で目標設定の効果計測をするうえで欠かすことのできない「KGI」もあります。
「KPI」を理解するためには、「KGI」との違いをしっかり理解しておきましょう。
KGIとは?
KGIとは、Key Goal Indicatorを略したもので、「重要目標達成指標」という意味になります。
わかりやすくいうと、最終目標の「ゴール」ということ。
目標がきちんと達成されているか計測するため、客観的かつ公平に判断できる具体的な数値を設定する必要があります。
KPIとは?
KPIとは、Key Performance Indicatorを略したもので、「重要業績評価指標」という意味です。
ゴールであるKGIを達成するまでの「中間プロセス」ということ。
わかりやすくいうと、目標を達成するための行動の目安や中間目標をわかりやすく数値化したものになります。
KPIの組み立て方
「KPI」を設定する際は、下記のようなロジックツリーを使って分解しながら考えていくと抜けめなく組み立てやすくなります。
まず、ツリーの頂点となる全体の最終達成目標「KGI」を設定し、目標を達成するまでに必要な業務は何か?どのような指標を元にして評価し改善していくのか?を逆算して分解し「KPI」を設定していきましょう。
KPIの設定方法は、業種や業態、各企業の製品、ビジネスモデルの課題や目標によって様々です。
例として、SNS運用担当がKPIを設定するとしたら・・
KGI
「3ヶ月後にSNS流入を2倍にアップ」を目標に設定
KPI
・1日◯回投稿
・1日◯人フォロー
・フォロワー数◯%アップ
・いいね数◯%アップ
・エンゲージメント率◯%アップ
と、このような設定になります。
■デジタルマーケティングで使われることが多いKPI例
- ・WEBサイト
- PV、UU、セッション数、CVR
- ・SNS
- フォロワー数、いいね数、リツイート数、エンゲージメント数、シェア数
- ・デジタル広告
- インプレッション数、クリック数、クリック率、CVR、CPAなど
デジタルマーケティングでは、「KGI」よりも「KPI」の方が頻繁に使われており重要視されています。
理由1 目標までの課題が明らかになる
何を目指せばいいのか?実際にどういう行動を取ればいいのか?が明確になるため、チームの方向性が統一されます。
また、チーム全体が同じ目標を共有することで、メンバー1人1人のモチベーションも高まり、生産性を高めることにもつながります。
理由2 ゴール達成までの過程を正しく進めているか可視化される
複数の業務を遂行していると、何から取りかかれば良いのか優先順位がわからなくなったり、目標達成までの道のりが気づかない間にブレてしまうことがあります。
KPIで具体的な数値を目標設定することで、KPI達成までの進捗状況を検証し、現時点での達成状況を可視化することができ、目標達成のために何を優先にすべきか判断しやすく、かつ細かな軌道修正をすることもできます。
中間目標となるKPIや、最終ゴールとなるKGIの設定を間違ってしまうと、目標が達成できないだけではなく、間違った運用方法のせいで誤った方向に進んでしまう可能性もあります。
設定する際に最低限配慮しておきたい注意ポイントは以下の通りです。
注意1 定量的でないものは設定しない
「アクセス数をあげる」「売り上げをあげる」など曖昧すぎる設定は、人によって解釈にばらつきが出たり、戦略的にも中途半端なものになります。
また、設定したKPIやKGIが達成できたのか?改善した方がいいのか?など、効果を測定したり、評価をすることができません。
必ず計測可能な定量的なものを設定しましょう。
注意2 再現性がある、無理のない目標を設定する
客観的に見て戦略的ではない、あまりにも現実離れしている、簡単に達成できることがわかりきっているものは、信憑性も低く実行する者のモチベーションを下げることに繋がります。
「達成目標が高すぎる、または低すぎる」「思いつきや感覚で決める」「個人的な意見で決める」ではなく、必ずデータを元に分析した数値を設定しましょう。
KGI・KPI設定で悩んだ場合はデジタルマーケティングの専門家へ
KPIは達成できているのにKGIが未達成の場合は、無理があるまたは間違ったKPIを設定してしまっているかもしれません。
その場合は一度立ち止まって、KPIやKGIの見直しをしてみましょう。
「KPI」「KGI」の策定基準や改善方法がで悩んでいる場合は、デジタルマーケティングの専門家に相談することもおすすめです。